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【天体別】水星の世界を徹底解説!自分らしい思考は日常にある?!

【天体別】水星の世界を徹底解説!自分らしい思考は日常にある?!

「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!

ホロスコープを読み解く上で、① 星座、② 天体、③ ハウスの3つは特に重要です。

占星術において、天体は主要なキャラクターです。

今回も太陽系10天体について解説させていただきます!

太陽系に存在する星たちは、必ず自分の役割を持ち、今日も宇宙全体の創造活動に貢献しています。

もちろん宇宙全体の中には、あなたも入っていますし、あなたが関わっている人すべての人も一緒です。

個々の天体が持つ力は、宇宙の働きが成り立つために分配されています。

そしてどの天体がどのような力を発揮するのかは、あなたのホロスコープに詳しく描かれているのです。

それでは、ホロスコープを読み解き、あなたがご自分の魂の計画を知る上で大切な、あなたの水星の役割を見ていきましょう。

今回は天体別の解説の第2となる、水星の解説です。

どうぞ最後までお付き合いくださいね!

水星の基本情報

水星は、太陽系の中で最も太陽に近い軌道を回る惑星です。

また大きさに関して言えば、惑星としては最も小さい惑星。

衛星と準惑星を含めれば、冥王星が最も小さく、次に月、その次に水星が小さな惑星となります。

水星は「小回りがきく小さな車」と表現すると分かりやすいでしょうか。

水星は地球に比べて重力が小さく、回転速度も早い惑星です。

占星術における水星は、私たちに最も身近な天体で、無意識の領域を支配する月とは異なり、私たちが自発的に意識することができます。

現代の占星術には、「天体を使う」という表現がありますが、あくまで「天体を意識して日常生活を行う」ということです。

決して天体をコントロールしたり、道具として見なすということではありません。

ホロスコープの中心点は、地球であり、あなた自身。

太陽を間近に見る存在として、水星はあなたに、「魂が思い描いた自分自身」となるための道筋を教えてくれる存在なのです。

下記に基本情報をまとめました。

  • 水星は太陽に最も近い惑星である
  • 水星の公転周期は、約88日 
  • 水星の自転周期は、約58日 
  • 水星は約1週間~2ヵ月半で星座を移動する (=イングレス)
  • 水星は個人天体であり、個人の性質の一部を表す
  • 水星のナチュラルサインは、双子座乙女座
  • 水星が対応する思春期までの成長期に、人生の学びの特性と「宝物」が託されている

*天体は大きく分けて、① 個人天体、② 社会天体、③ トランスサタニアンに分かれます。

水星の年齢領域

占星術には、「年齢領域」または「年齢域」という考え方があります。

太陽系10天体すべてが、人生のステージ・成長段階に対応しているということです。

水星の年齢領域は8~15歳です。

月の年齢領域を経た時、私たちはそれぞれの「自我形成」が行われます。

そのため8歳までのあらゆる経験が、私たちの水星の年齢領域における知性や学習、興味関心の「核」となると考えられるのです。

水星は太陽に最も近いところに位置し、太陽系の中で最も早い自転・公転周期を持っているので、「若々しさ」や「素早さ」といった印象が持たれます。

水星は、思春期までの年齢領域に対応していますが、思春期を過ぎてからは、水星の影響が全く無い!というわけでは決してありません。

「私たちは死ぬまで学び続ける」という言葉がある通り、私たちはいつまでも水星の影響を受け続けます。

私たちの人生は、いつだって「一瞬先は闇」であるとともに、「一寸先は光」です。

水星は太陽に最も近い位置し、自分自身に光が当たり過ぎることで、「あの時は見えなかった自分」というものが、時間をかけて見えるようになる役割をもたされています。

そういう意味では、水星は「アップデートをかけ続ける天体」と表現できるでしょう。

私たちが望めば、私たちはいつだって学び、成長することができるのですから!

水星が象徴するもの・キーワード

水星の象徴

水星の象徴は、主に3つあります。

  1. 言葉・コミュニケーション
  2. 学び・知性
  3. 移動・旅

1.言葉・コミュニケーション

水星は、私たちが他者との繋がりを得るために、言葉や言語を与えられていることを象徴しています。

月の年齢領域では、私たちは言葉を必要としませんし、言葉の重要性にも気がつきません。

また周りも、言葉を話さないことが当たり前だと認識しています。

ですが私たちは、自然と周りの環境を見て、「真似事」を始めます。

それが仕草、表情、立ち振る舞い、言葉などです。

水星や言葉の大事さを改めて思い返してみてください。

大人になった私たちはもう忘れてしまったことがあります。

それは、言葉という「概念」と言葉が指す「物事や事象」、そしてその言葉を発する「身体性」の3つを合致させる、ということ。

他国の言語を勉強する時、私たちはこれら3つを統合させることに苦労します。

多言語を取得する苦労はまさに、私たちが幼い頃に経験した、言葉を習得する苦労と似ているのではないでしょうか?

前置きが長くなりましたが、水星は言葉とコミュニケーションを担当する天体です。

あなたの言語力に関する特徴は、ホロスコープから知ることができ、それは「水星力」とも呼べるかもしれません。

私たちには誰だって、自分だけの「癖」というものがあります。

時に性格や生まれ育った環境の影響が顔を出すことだってあるでしょう。

癖とは、思い癖、考え癖、口癖など、「あらゆるパターン」を意味します。

面白いことに、私たちは癖となった状況を再現することで、特定の状況を決まった方法で解決しようとします。

それが身体的・精神的な言動となって表れるのが、癖です。

あなたにはどんな「水星の癖」ならぬ、「言葉と意識の癖」があるでしょうか?

是非、ホロスコープを読み解きながら探っていきましょう!

2.学び・知性

私たちの学びや知性は、言葉があるからこそ成長すると言っても過言ではありません。

直感的に物事が分かったとしても、その閃きやアイディアを独り占めしたとしても、大した喜びにはなりませんよね?

私たちには根源的な欲求として、「共有したい」という願望や、承認欲求が備わっています。

幼少期に許された物事は、時限的です。

私たちはいつの間にか、自分で何もかもできるようになることを期待され、手のひら返しされたような気持ちを味わう時があったかもしれません。

そのような状況の変化は人によって異なりますから、良し悪しを決めつけることはできません。

人によっては、言語能力の発達の時期はそれぞれですし、言語を発することと知力はイコールではない側面もあります。

ただ言葉と知性は、自身と外的世界を繋ぐ時、大きな成長へと結んでくれることは確かです。

学びや知性を別の表現で言い換えてみると、「人生を有意義にするための興味・関心」と、その興味・関心を高めるための姿勢、となるでしょうか?

周りがうるさくても集中して読書や勉強ができる人がいる一方で、完全に無音で人の気配が一切ない環境でなければダメ!という人もいます。

几帳面にノートやスケジュール帳を手書きすることで、記憶が整理される人もいれば、電子機器を使い、アウトプットの時間を必要最低限に抑える人もいますね。

私たちの行動の原理は、常に「自分自身に心地良いものにするため」か、「危険を回避するため」か、の2通りに分けられるといいます。

また「最適化」という言葉がよく使われますね。

私たちは、行動を縛る無駄な情報や条件、環境、心的要因が少ない方が、断然フットワークが軽くなるはずです。

あなたの「最適」は、もしかしたら誰かの「無駄」になるかもしれません。

ですが、それこそが「素敵な違い」なのではないでしょうか?

3.移動・旅

言葉や知性と伴って、水星には「繋ぐ」や「運ぶ」といった役割が与えられています。

太陽系のネットワークの中で、水星自身が最も素早く動くこと。

それは私たちの生活の中では、「移動すること」に通じるものがあります。

移動するにも、徒歩で目的地に行くのか、自転車や車、公共交通を使うのか、様々な方法がありますね。

ここで重要なことは、「身の置き所を変える」や「環境を変える」ことです。

自分が動くことで、景色が変わり、そこで味わえる体験や体感が変わります。

仕事や家庭の都合で出張や引っ越しが多い人や、人生や生活を変えたい人が居場所を変えることなども、ホロスコープから読み解くことができます。

本来ならインターネットやネットワーク、技術革新などは天王星の管轄ですが、特定の環境でルーティーンをこなしたり、日常的なコミュニケーションは水星の役割です。

水瓶座や風の時代と呼ばれる現代、水星に着目し、あなたの「水星力」を今一度確かめてみてはいかがでしょうか?

そして移動が封じられている昨今ですから、物質的な移動ではなく、「体験」や「精神」の移動や転移、といったことに注目する人が増えて来るでしょう。

元々水星は「自分の足で現場を体験する」天体です。

時代が変わるとともに、水星の活躍の仕方も変わっていくのかもしれません。

こういった時代の切り替わりの時、あなたの水星は必ずあなたの力になるでしょう。

個人天体を1つずつ知っていくことで、社会天体へと続き、「魂の太陽」の実現へと近づいていくのですから!

水星に関するキーワード

補足として、水星に関するキーワードをまとめました。

  • 勉強の仕方
  • 仕事のやり方
  • 物事の考え方
  • 対人関係における言葉の使い方
  • 文章の書き方
  • 移動、引っ越し
  • 思考回路、癖
  • 記憶
  • メッセージ・メッセンジャー etc

更に深掘りすると、以下のような表現ができます。

  • 情報に対する価値観
  • 情報の使い方
  • 言葉に対する思い入れ
  • コミュニケーションの優先順位
  • タイミングの掴み方
  • 素早さがもたらすメリット
  • フットワークの軽さの生み出し方や源泉の在りか
  • ビジネスや交渉のヒント
  • 習慣や癖と自分だけの幸運の関係性 etc

水星が太陽に最も近い位置に居るため、「自分自身の姿が見えにくい」とお伝えしましたね。

私たちは人生を通して、「自分が何者であるか」という大きな絵を完成させるために、様々な体験からピースを揃えていきます。

それは出産・誕生、進学、就職、結婚などの大きな出来事だけに限らず、日常生活における小さくて、些細な発見や気づきも含まれます。

そしてあなたが「水星力」を発揮する時は2つのパターンに分けられるでしょう。

  1. 無意識のうちに「できてしまう」才能や能力
  2. 後天的に「発見・発現(はつげん)していく」隠された才能や能力

どちらもあなたに授けられた力ですが、最初から2つともが揃うことはありません。

また自分自身で見つけることもあれば、人や出来事を通して、はたまた、失敗や挫折を通して見つかることもあるでしょう。

占星術は太陽系の物語で、「あなたという宇宙」としての姿を見つけるためのツールです。

少し変わった表現をするならば、「魂としてのあなたの姿」は、10天体すべてが統合されて完成する、と言えるでしょう。

水星もまた、あなたのパーツであり、要素であり、大切な分身であることを覚えておいてくださいね!

太陽を輝かせるためには…?

占星術に関心があるあなたにとって、ゴールとも言える関心事は一体なんでしょうか?

  • 幸せになりたい、幸せになる方法を知りたい
  • 自分の才能が何かを知りたい
  • 運命の人との出会いや、パートナーとの相性を知りたい
  • 家族との関係性、また改善の手立てが知りたい
  • 仕事やお金についての困難を解決したい etc

あなたの頭の中では、色々な考えが巡っているかもしれません。

今回の講座の題材は水星です。

ではなぜ「太陽の輝き」を持ち出したかと言いますと、「太陽があなたの真の願望が実現した姿」だからです。

言うなれば太陽は、「最初からあるけれど見えず、また望み、実現しようとしなければ存在として育たない可能性」

可能性とは、「確率的に実現できること」を意味しますが、本質的には「有って無いこと」を意味します。

月の世界が「幻想」や「夢物語」と揶揄(やゆ)されつつ、「心の拠り所」と呼ばれるのは、可能性に満ちているからです。

絶対的な安心や神秘性は、私たちを現実の不快感や緊張状態から匿(かくま)ってくれるのですから。

ですが現実世界で、可能性を実現しようとする時、私たちは無限の可能性から1つの可能性をもぎ取らなければいけません。

そういう意味では、私たちは月の世界から出て、自我を持って冒険する水星以降の人生は、過酷と言えるかもしれません。

とはいえ、いつまでも「庇護者(ひごしゃ)」であり続けることは不自由とも言えます。

なぜなら自分が望むものを、他者を介してしか手に入れられないからです。

太陽は、自己実現や主体性を象徴する天体であり、占星術における「自己の確立」や「生命の輝き」と言えます。

ですから私たちは様々なことを体験し、力を蓄えながら、人生という持久走をひたすら走り続けているのですね。

天体の年齢領域は、月→水星→金星→太陽→火星→木星→土星…の順番に進み、4番目に太陽の年齢領域が訪れます。

「働き盛り」と呼ばれる26~35歳が、太陽の年齢領域です。

その前段階として、水星と金星の2つの期間に、私たちは多くの経験を得ます。

水星と金星は、太陽の「家来」や「秘書」と呼べる存在です。

物事は、魔法のように一瞬で実現されることはありません。

占星術を学ぶことも、少しずつ知識を蓄え、日常生活で得られる体感や気づきと紐づけをし、自分自身や他者を読み解くことで上達していくことは確かです。

月から始まった私たちの人生は、自我意識を育てつつ、育てられつつ、大人になってから再度「学び方」を改めていきます。

それは太陽の年齢領域の前でも、後でも変わらず同じ。

「生き甲斐」とは「生きている実感」を得られることを指しますが、水星はあなたにとって、あなたの太陽を輝かせるための知力や思考です。

個人天体の1つひとつの天体をじっくりと見ていくことで、あなたの太陽系には調和が生まれていくというわけです。

この「太陽の輝き」に関する解釈をワンフレーズでまとめると、水星と水星は「太陽の輝き」を実現させるための「両輪」となります。

ホロスコープ(ネイタルチャート)に配置されているすべての天体は、どのような状況・条件にあっても、それはあなたの魂が望み、計画したことです。

ですからまずは、あなたにとって個人天体は、あなたにとってどのようなメッセージを与えてくれるからを深掘りしていきましょう!

水星と逆行

占星術では「逆行」という概念があります。

「逆行 (Retrograde) 」をそのまま言葉にすると、「行くべき方向と真逆の方向へ向かう」となります。

西洋占星術・ホロスコープリーディングは、「地球」を中心としています。

地球とその他の天体との配置により、他の天体が逆行しているように「見える」タイミングがあります。

逆行は「地球から見る目線の錯覚」とも言えるのですが、「見える状態」に位置している当人にとっては一大事です!

ですから占星術では、逆行して見える天体の影響を重要視します。

ただ俯瞰して物事を見ると、「逆行」そのものの現象は、至極当たり前のことと捉えることができます。

目線を地球から離して、衛星中継で天体の軌道を見てみると、実際には水星が逆行していないことが分かりますから。

これは「目に見えない時に存在しない」という意識に似ているかもしれません。

日が昇っている間に太陽が存在していることを確認できますが、日が沈んでしまった後も、太陽は変わらず存在し続けていますよね?

概念的な逆行と、物質的・本質的な天体の動きはイコールですが、最初は慣れないかもしれません。

最初のうちは逆行の概念を、「そんな時期・タイミングがあるんだ」という軽いスタンスで捉えておいてくださいね!

水星だけでなく、その他の天体も逆行しますが、その影響は天体により異なります。

水星の逆行の影響

水星の逆行の影響は、下記のようなものが挙げられます。

  1. 移動や交通が滞る、遅延する
  2. 連絡がスムーズにいかない、伝達ミスが起こる
  3. 計画が思い通りに進まない、タイミングがズレる
  4. 過去の出来事が思い出される、やり直しや振り返りが起こる
  5. 縁がある人との連絡や再会を体験する
  6. 心身の不調が起こる
  7. 大切な気づきが得られる etc

「影響」とは、「影が響く」と書きますね。

意識という光が現実に当たっているからこそ、影は表れます。

ですから影は必要不可欠なものであり、影から光を取り出すことも可能です。

そういった意味では、逆行は「最善」や「循環」のために起こる影響と言えるでしょう。

また「響き」とは、無視できない感覚を表現しています。

「よく分からないけれど、確実に何らかの力のが作用している」という感覚ですね。

過度に心配や不安をして、影響に意識を奪われ、無意識の力を強めてしまわないように、とだけお伝えしておきたいと思います!

この講座は、あなたの意識を強めるための講座です。

あなたの意識は、逆行や一時期の不運さえも、「丸っと包み込める器」であることを知っていっていただければと思います!

ネイタルチャートで水星が逆行している時の捉え方

「ホロスコープ」とは一般的に、どのようなことにも使えますが、あなたの出生に関するホロスコープを「ネイタルチャート」と呼びます。

天体と惑星の言葉の使い分けに似ていますね!

ネイタルチャートで、水星やその他の天体が逆行していたら、逆行している天体が一生に渡ってトラブルメイカーになるのか?!と言えば、そんなことはありません。

先ほど逆行を、「最善」や「循環」のために起こる影響、とお伝えしましたね。

そもそも私たちが生まれた瞬間の天空図に、吉兆や良し悪しがある!と決められるとすれば、それは私たち自身です。

天体の逆行は毎月、毎年起こりますので、心配は不要ですし、それこそ逆行が起こることで得られる気づきは沢山あります。

特に水星は逆行期間の幅が狭いですから、ネイタルチャートで水星が逆行している人は多いはずなのです。

ワンポイントとして付け加えるなら、逆行している水星をネイタルチャートに持つ場合、以下のような点が挙げられるでしょう。

  • 文章や言葉にこだわりがある
  • コミュニケーションに難がある時期を経て、逆に長所になる
  • 特定の場面や状況のおいて、言葉や文章によって才能が発揮される
  • 確認や反芻が得意、または無自覚で行う
    もしくはケアレスミスを重ねることで、意識的に小さな間違いを無くすようになる
  • ユニークなコミュニケーションの仕方、表現力を持つ
  • 即断即決よりも、熟考を必要とする
  • 自分の言葉や表現に置き換えることを大事にする
  • 無意識に移動をすることに対する抵抗感を持っているが、実際に移動すると何も障害は無く、オンオフの切り替えを体験する etc

ちなみに水星の逆行の影響は、水星が位置する星座とハウス、その他の天体とのアスペクトとの絡みを見ることで、より深く読み解くことができます。

ネイタルチャートで水星の横に (R) となっていたら、逆行 (Retrograde) していることの証です。

あなたのネイタルチャートで水星が逆行していたら、あなたの水星の個性が分かりやすくなり、太陽の輝かせ方が一味違う!なんていうこともあるかもしれませんよ!

占星術における水星と自己中心性

先ほどチラッと、「ホロスコープは地球を中心としている」というようなことをお伝えしましたね。

この講座は、西洋占星術やホロスコープを使って、あなたの意識に深みを持たせるように設計してあります。

ですが占星術やホロスコープのシステムは、「自己中心的」であることには変わりはありません。

どういうことかと言いますと、占星術は「天動説」で成り立っていて、あらゆる物事を自分(地球)を中心としているのです。

太陽系は太陽を中心とし、その他の天体も、もちろん地球も回っています。

ですから本質的なことを言えば、地球から見る宇宙と、太陽から見る宇宙とでは、景色も価値観も異なるとは思いませんか?


ですから地球を中心とする占星術を、「ジオセントリック占星術」と呼び、太陽を中心とする占星術を、「ヘリオセントリック占星術」と呼びます。

結果を言ってしまうと、どちらも「アリ」なのです!

残念ながら、私たちは自分という意識から離れることができません。

そのためか、ヘリオセントリック占星術の歴史は浅く、研究する人も多いとは言えないのが状況です。

なぜヘリオセントリック占星術を持ちだしたか、と言いますと、「俯瞰することの大切さ」を水星に託したかったからに他なりません。

あなたの水星は、遠いところにある地球から見た時と、間近にある太陽から見た時では異なるはずです。

この講座はジオセントリック占星術を基にしていますが、ヘリオセントリック占星術のエッセンスを散りばめていきますので、味わい深い講座にしていきます!

ジオセントリックか、ヘリオセントリックか、ということではなく、「いかに意識的に現実と魂に向き合えるか」、ということに注力していきますので、楽しみにしてくださいね!

もっともこの講座のタイトルが「深楽しい占星術講座」なのですから…。

多角的に見るために水星の力を借りる

「自己中心性」とは、自分の目線や価値観を絶対視する、ということです。

この世に絶対というものはありません。

ただ繰り返されることで、約束され、計画されることが多く、「確率が高い」というようなことが、私たちを安心させてくれる…と思いたいのが私たちです。

ですが、自己中心的な在り方は、「自分自身を信頼していること」や「他者からも信頼を得られること」とは違います。

私たちが学び、色んなことを知り、他者とコミュニケーションを取るのは、自分自身の正しさや正当性を認めさせるためではありません。

「人のためになる自分になるため」の要素として、知性や知識を使うことで、私たちは周りの人から喜ばれたり、信頼されたりするものです。

水星の立場になって考える、なんてことはできませんが、荷物を運ぶ人の思考回路をイメージしてみましょう!

水星は、太陽の軌道という決まったルートを回るように、配達業者の方は、同じルートを行き来したり、担当の地域の家に荷物を運びます。

天候や配達区域の道路整備などを含め、配達する方々は、より潤滑に配達が終わるように考え、動いていることでしょう。

「口に出した言葉は取り消すことができない」と言いますし、どのような伝わり方をしても、受け手が傷ついた場合、その言葉は害であったことには変わりありません。

また言葉や想いは、私たちの頭や心の中で生まれた瞬間に、力を持ち、内面で抱える限り、私たちは多少なりともその言葉や想いに揺られてしまうのです。

ですから私たちは、「より良い私」を感じたいがために、色んなことに興味を持ち、学んだり、教わったりするのかもしれません。

ただ覚えておきたいことは、私たち個人が持っているセルフイメージや価値観は、他者にとっては違って映ること、または違って伝わっていることです。

それは哀しいことでも、間違っていることでもありません。

ただ、ただ私たちは1人ひとり異なる存在で、異なる部分が多くあるからこそ、補い合える存在。

「多様性」を極めれば、「なんでもアリ!」になるでしょうか?

ですが人類は、まだまだ器を大きくし、魂を磨いている途中ですので、最初から全部アリ!にはならず、ひたすら階段を1段1段昇っていくしかありません。

水星は体験的に知り、学ぶことを教えてくれる天体です。

あなたがご自分の水星を大切にしようとする時、あなたは誰かのための「素晴らしいあなた」を少しずつ発揮されていきます。

それは自分だけの「自己中心性」ではなく、みんなのための「自己中心性」になり、利他の精神を含んだ「自愛」の意識に繋がるのですから。

【12星座別】水星の意味

あなたのホロスコープでは、水星はどの星座にありますか?

天体は必ずどこかの星座に位置し、占星術では 水星星座と呼びます。

多くの天体が1つの星座に集中していることもあれば、バラバラに散らばっていることもあるでしょう。

10天体がどの星座にあり、天体同士の繋がり方を知ることで、ホロスコープはあなたの魂の計画を教えてくれます。

天体と星座の関係は、あなたの顕在意識と潜在意識の両方に影響し、その影響力を自覚できるかどうかは、天体によって異なります。

それでは、水星星座の意味を見ていきましょう!

水星 × 牡羊座

牡羊座は「芽吹く瞬間」や「情熱が生まれる瞬間」と表現することができます。

水星が牡羊座にある時、言葉や思考がストレートに出やすく、一直線に進もうとするエネルギーが生まれます。

ネイタルチャートの水星が牡羊座にある場合、「心惹かれる対象」や「物事を始めたい事柄」に対して瞬発力を発揮する関係性があると言えるでしょう。

メリットとデメリットは表裏一体ですから、牡羊座の「真っすぐさ」が仇に出る時は、「スタミナ切れ」や「習慣化するまでに時間がかかる」といったことが挙げられます。

言葉や思考に関して言えば、牡羊座は「とにかく試す精神」が旺盛ですから、試行錯誤するプロセスというよりも、「自分の意思」で行動に移すことが大切です。

ただ「やったらやりっ放し」ということがないように、記録をつけたり、経験や感情を誰かに伝えたりすることで、水星力が高まるでしょう。

牡羊座の水星が力を発揮する時、「自分のためにやることが誰かのためになる」という純粋さが実を結びます。

そして言葉や行動を行き当たりばったりにせず、客観性を持って、「どんな風に見られているか」を時折意識することで、水星力が高まります!

牡羊座そのものの力を客観視するには、真反対の星座である天秤座を参考にしてください。

水星 × 牡牛座

牡牛座は「自分のリズム」や「体感と納得」を重要視する星座です。

水星が牡牛座にある時、水星の力は「自分の中で吟味すること」で物事を判断する傾向が強まります。

ネイタルチャートの水星が牡牛座にある場合、言葉やコミュニケーション、勉強や仕事の仕方にこだわりが出る場合が多いです。

牡牛座が「マイペースな星座」と呼ばれる所以は、プロセスを大切にし、物事と心身の繋がりに意識を向けるからと言えます。

また牡牛座は「土着型」の星座ですから、知識や情報を自分の中に取り込み性質を持ち、気に入ったものを大切にしたり、習慣化することもあります。

ですから牡牛座の水星は、経験を交えた会話や、伝わりやすい表現を選ぶことを得意とし、また伝わることに喜びを感じると言えるでしょう。

牡牛座のマイペースさは、自分自身のリズムを基準にしますが、このリズムが崩されることを嫌います。

社交辞令やその場しのぎのコミュニケーションはしない牡牛座の水星は、自分自身の心地良さを、相手にも感じて欲しい、という切なる願いを秘めてるのです。

ただ牡牛座は、自分のテリトリーやプライベートな時空間を大切にするあまり、興味の無いことに対しては、手を伸ばさない傾向が強いという特徴があります。

そのため自分の興味関心の外にある、新鮮さや刺激を求めたり、自分が苦手とすることや、苦手と思い込んでいることに意識を向けることが大切です。

牡牛座にとって真反対にある蠍座は、内向きの意識のベクトルに、信頼する人を含め、共感や同調を経て、「自分1人では得られない体感」を実現します。

ですから牡牛座に水星を持つ人は、「1人上手」の配分を少しばかり、「共有の時間」にすることで、より共感能力やコミュニケーション能力が高まるでしょう。

元々信頼を獲得しやすく、安心感を与える牡牛座は、知性や言葉を上手く駆使し、対人関係を豊かにすることで、より人生を豊かにすることができるのです。

水星 × 双子座

ナチュラルサインである双子座に水星がある時、水星はより強い力を発揮します。

双子座の強みは「興味関心に貪欲になり、行動に移すこと」です。

風星座である双子座の水星は、思考やコミュニケーション、対人関係において、柔軟性と機転の良さが発揮されるのです。

また双子座は「双子の星」と書くように、複数の物事を並行してい行うことができ、またそのことに喜びを感じます。

ネイタルチャートの水星が双子座にある時、生まれながらにマルチタスクやフットワークの軽さが長所や特徴として挙げられます。

ただでさえフットワークが軽い水星が双子座にあることで、「見切り発車」や「あまり深く考えずに試す」ことで、思った以上に時間と労力が取られることがあるかもしれません。

1度や2度同じことをしても笑って流せますが、慢性的に同じことの繰り返しをすることがないよう、記録を取ることで、記憶と感情の調整が大切と言えます。

なぜなら思考が優位になることで、感情が後回しになり、ケアレスミスや思い違い、伝達ミスが起こってくるからです。

ナチュラルサインに水星があることで、水星の逆行の影響も多少は強まるかもしれません。

興味関心に素直であること、また動くことは大変魅力的ですが、考え無しに動いたり、下調べ無しに挑戦を繰り返さなくなった時、水星力が高まっている証拠です。

双子座の真反対にある射手座は、フットワークが軽いとはいえ、確固たる目的や情熱を伴います。

双子座・水星が自身の力とその魅力に気づいている状態は、まさに射手座の思慮深さを獲得できた時と言えるでしょう。

そして双子座・水星の人にとって、最も大切なことは、「計画」や「長期的な挑戦」です。

頭と心に沢山の引き出しがあると同時に、深みや経験則があることで、水星力はより一層力を増し、また多くの人に沢山の知恵を配っていくことができるでしょう。

双子座・水星のチャレンジは、「心と頭脳を調和させること」かもしれませんね!

水星 × 蟹座

蟹座は「安定的な感情」や「身近な人との繋がり」を重要視する星座です。

双子座にあった論理性や思考を、感情に置き換えた星座が蟹座と言えなくもありません。

蟹座に水星がある場合、コミュニケーションや勉学、仕事に対して、個人的な「心地良さ」や「安定感」にスポットライトが当たります。

つまり「自分自身の感情とマッチする人や場所、時間を選ぶ」傾向があるということです。

そのため外的要因や環境、条件に左右されないために、心の準備や下調べなど、自らが環境に適応する意識を強く持つことで、蟹座・水星の力が活かされていきます。

蟹座・水星は、「自己と他者」の関係性において感情に重きを置き、言葉や表現方法を考えることを得意とします。

蟹座のひたむきさは、「感情を丁寧に扱う」という姿勢に表れるため、自然と周りの人からの信頼獲得に繋がります。

ただ感情的になることで、思考と感情のバランスが崩れ、無意識や癖の力が強まり、自制が利かなくなる点を覚えておく必要があります。

蟹座のルーラーは月ですから、月の魔力に逃げず、「今、ここで」何ができるかを考えたり、前もって準備をしたり、後から反省したり、報連相を心がけてください。

そういった改善は、蟹座の真反対にある山羊座を参考にすることで、蟹座・水星の力は高まります。

山羊座は「誰もが人と人との繋がりの中で生きていること」を教えてくれる星座です。

一時の感情に振り回されるのか、苦手意識や恐怖、思い込みを少しずつ軽減させるのかで、蟹座・水星の判断力と思考、表現力の伸び代・成長速度は変わる、と言えるでしょう!

水星 × 獅子座

獅子座は「自分の意志」や「有言実行」の星座です。

獅子座に水星があることで、判断力や取捨選択に大きな力が与えられています。

火星座の牡羊座の情熱を更に強くし、意識の範囲を自分自身から広くし、行動力を増した星座が獅子座です。

獅子座・水星は、ストレートな表現力の中に自信と意志を感じさせ、迷いや不安を挟まない威勢の良さがあります。

獅子座には「自分の情熱を分け与えること」を使命感に感じることがあるため、言葉に熱が入ったり、会話の中心になったりするでしょう。

対人関係やコミュニケーションにおいて、「自信」は説得力を高め、相手を自分のエネルギーフィールドに引き込む引力があります。

獅子座・水星の強みは、「信じるに値すること」を体当たりで表現し、また「伝える相手のためになる」という信念があり、そして伝わりやすいところです。

ただ繊細さや見落としなどがあり、オールマイティーに経ち振る舞えない時は、素直に周りの人に助けを求めてください。

それは弱みや情けなさではなく、ただ単に余力が無かったり、手が回らないだけなのですから。

この繊細さに対するオープンさは、獅子座の真反対にある水瓶座が持つ「寛容性」や「隔たりの無さ」が参考になります。

獅子座がリーダーシップを発揮したり、屈託の無い情熱を燃やすと同時に、必ず支えてくれる人や、灰を掃除する人がいます。

誰もがサポーターやバックアップに徹する必要はありませんが、時にいつもとは違う目線で物事を見たり、普段は聞こえない声を拾って吟味することも大切です。

「その人がやっていることを実際にやること」以上に、その人に気持ちを知る方法は無いからですね!

水星 × 乙女座

乙女座は双子座と同様に、水星のナチュラルサインで、乙女座の水星は、双子座・水星と少し異なった力の発揮をします。

乙女座は「論理性と分析」や「整然さ」を重要視する星座です。

双方とも水星が管轄する星座ですが、やはり特徴は異なり、水星の活かしどころも異なります。

乙女座・水星は、落ち着きを持ち、情報と知識だけでなく、環境を整える傾向が強く、コミュニケーションにおいても引き出しが多いのが特徴です。

情報や知識を上手く活用するには、ただ知っているだけでなく、自身で体験したり体感することで、より伝わりやすくなりますね?

それを自然とこなしてしまうのが、乙女座・水星です。

乙女座水星が持つ、攻撃的ではない、落ち着きの伴った論理性は、安心感を与え、頼りにされることが多いでしょう。

ただ煮詰まったり、体験したことがない場面、また結論が出ない状況下では、堂々巡りで思考回路がショートしてしまうことがあるかもしれません。

そんなどうしようもいかない時は、「思考を鎮めること」に徹するに限ります!

思考を鎮める必要があるのは、感情が伴っていない時や、必要以上に頭を使い過ぎている時です。

乙女座の真反対にある魚座は、思考も感情も落ち着き、流れや成り行き、これまでの経験値を客観的に見る大切さを教えてくれます。

思考と感情が合致し、また状況とも歩幅が合う時、「自然と」・「なんとなく」最善の方向へと運ばれていく体験ができるでしょう。

何はともあれ、「自分がどうにかしなくては!」という意識を緩めることで、乙女座・水星は不自由さから解き放たれるのです。

水星 × 天秤座

天秤座は「バランス感覚」や「客観性」を重要視する星座です。

天秤座に水星がある時、自我意識を少し横に置き、空気や連帯感が調和するように、自身の言動を心がける傾向が強まります。

ネイタルチャートの水星が天秤座にあれば、思考や判断、表現方法は上品さを感じられる、落ち着いた雰囲気を与える印象があるでしょう。

自分の考えや閃きが、あたかも「自分だけのもの」と捉えるのは自然なことです。

ですが「自分だけの正義」が「みんなの正義ではないこと」もまた、自然なこと。

このことをよく理解しているのが天秤座・水星で、言葉だけでなく、時と場所を選んで発現することを良しとしています。

ただ「自分も相手も正義であること」を志すあまり、ルールに厳しくなってしまったり、自分はもちろんのこと、目の前の人の心と感情が置いてきぼりにしてしまうことがあります。

「目的と手段が逆になる」ということは珍しいことではありませんが、「正しさ」や「公平さ」を追い求めても、中身や実体が伴わないことには、砂の城です。

美しさや正しさは、時に人を追い詰めたり、強迫観念をもたせたりすることを知り、克服する役割が、天秤座には与えられ、また周りの人に伝えようとするでしょう。

天秤座・水星が抱える痛みや葛藤に打ち克つためには、「周り」や「客観性」に頼らない、自分だけの意志や意識を持つことが大切です。

他者と繋がりを持つにおいても、「心が訴えかけてくる感情」に素直になり、誰かに伝えることは純粋で、説得力があります。

天秤座の真反対には牡羊座が位置し、「始まり」を象徴し、自分自身の熱意や意志に純粋に向き合うことで、天秤座の生き様はより輝きを増していくでしょう!

私たちは自我意識から出ることはできませんから、自分の中の客観性を完全に信頼することは危険です。

だからこそ、私たちは真心を持って他者と繋がり、また相手からのフィードバックが必要になるのですね!

水星 × 蠍座

蠍座は「深みや謎、秘密」や「洞察や内省」に意識を注ぐ星座です。

水星が蠍座にある時、思考や振る舞いがどこか「閉鎖的」になる傾向があります。

それは悪いことでも、怖いことでもありません。

意識が内向きになることで、自身を省みたり、出来事や経験の中にある「引っかかり」を解(ほぐ)して、感情の解放を求めているだけなのです。

蠍座・水星は、その時々によって振る舞い方が違ったり、相手を選んで表現方法を変えたりと、「器用さ」や「ミステリアスさ」が垣間見えます。

また集中力がずば抜けて高いため、専門的なことに対する知識や表現が豊富で、無口な時と雄弁な時のギャップがあることも特徴的です。

蠍座・水星は、感情で繋がったり、同調・共感するだけでなく、会話やその場の体感における「特別さ」を感じることを欲することもあるでしょう。

それは「私はあなた、あなたは私」という身勝手で、押しつけがましい願いではありません。

限りある時間の中で、打ち解ける間柄だからこそ得られる、「真に迫る体験」を目指すのが蠍座です。


とはいえ、蠍座・水星はそういった秘めたる願いを叶えたいと思うが故に、相手のペースに合わせ過ぎたり、聞き役に徹したり、相手の出方を見ることに疲れる時があります。

ですからそんな時は、まずは自分自身を安心させることが大切です。

蠍座の真反対に位置する牡牛座は、「自分を満足させること」を得意とし、「相手が居なくても幸せになれる私」を自分に許す星座でもあります。

私たちはどこか、「誰かが愛してくれないと私は不幸に違いない」と思ってしまう節がありますが、それはちょっとした勘違いです。

なぜなら「私が私を愛しているからこそ、私は魅力的で、愛されるに値する」という存在感が、信頼と尊敬を集めます!

蠍座・水星が「誰かとの一体感のため」に特別な時空間を用意することに注力しているなら、一旦肩の力を抜いて、自分を安心させてあげることが最も有効な手段と言えるのです。

水星 × 射手座

射手座は「冒険」や「楽観性」が魅力的な星座です。

水星が射手座にある時、幅広い交友関係や、伝統文化や精神性の高い物事に意識が向きます。

射手座の情熱とは、未知の体験を自分に与え、またそこで得られる経験を持ち帰ることで、多くの人に伝える冒険家であり、メッセンジャーであることです。

そんな大それたことはしたことはない…という場合でも、それはその人自身の判断で、周りからの評価は違っている場合も多いでしょう。

冒険的な姿勢を後押しするのは、適度に楽観的でありながら、臨機応変に立ち回ることができる、射手座の機転の良さのお陰です。

射手座・水星は、自分自身を「実験台」にしながらも、その時々に出会う新しい刺激や発見によって、その報酬は得られますのでご安心を!

射手座のルーラーは木星ですから、あらゆるものを拡大・膨張させる作用が強く出る時、注意が必要になります。

「気持ちが大きくなる時」は、判断力も鈍りますし、後戻りができない時もありますから。

また射手座は色んなことを知りたがりますが、その探究心が仇となり、様々な「概念」に囚われてしまうことがあります。

概念を知り、深掘りすることは有意義なことですが、多くのことを正義とすると、まとまりが無くなり、主張に一貫性が無くなるので注意が必要です。


そんな時は、「自由と自我意識」が純粋である双子座を参考にしてください。

双子座は自分の欲求に素直であると同時に、「囚われない在り方」をする星座です。

射手座・水星は、冒険によって不自由にならないように、「本当の自由」や「自分が真にしたいこと」は何なのか?を指針にしてくださいね!

水星 × 山羊座

山羊座は「耐久力」や「実現力」の星座です。

水星が山羊座にあることで、建設的に物事を考え、判断することが得意で、その様子は周りから見てもよく分かります。

山羊座は伝統や歴史、システムや社会性といったことに通じる星座ですから、「枠組み」や「構築」といったことを自然にこなせるのが、山羊座・水星と言えます。

山羊座は「初志貫徹」や「真面目」といった表現がされますが、内面は繊細で、不器用であったりします。

山羊座・水星は、「頑固さ」と「優しさ」の二面性をキッパリと使い分けることで、場面によっては頼られ、また親しみを持たれるでしょう。

成果や計画に生を出す山羊座は、思考や選択、決断に関しても慎重で、長期的な見方で物事を判断します。


ですが一方で、「灯台下暗し」ではないですが、自分を支えてくれる足元を軽視せざるを得ない状況に追い込まれることがあります。

持久戦や長期戦で活躍する山羊座だからこそ、「身内を大事にすること」や「感情を大切にすること」に人一倍意識を向けることで、より一層生命力が溢れてくるはず。

山羊座の真反対には蟹座が位置し、「感情」や「家庭」、それでなくても「プライベートな時空間」を大切にすることが、山羊座・水星の心身を安定させるコツです。

論理性や自己実現は、深い感情を知り、また人と分かち合うからこそ、その成果に信頼がついてくるはずですから!

水星 × 水瓶座

水瓶座は「理想と自由」や「解放」がキーワードになる星座です。

水瓶座に水星がある時、思考や心が、現状から解放され、理想や夢を追い求めたくなり、実際に行動に移したくなります。

水瓶座・水星は、自分が思い描く理想や夢、自由のために頭脳使い、また行動力を使い、最初から注目や認知、信頼を得ようとは考えません。

理想主義でただ走り回るのではなく、また破壊活動をして回るのではなく、時代や状況を見ながら、無駄に反感や不利益を被らないように賢く振る舞うのが、水瓶座・水星です。

水瓶座のルーラーは天王星で、革命を起こす天体とも呼ばれます。

天王星や水瓶座の影響を持つすべての人が革命を起こす、なんてことは聞いたことがありませんよね?

あくまで水瓶座は、「タイミング」を見計らい、また粛々と自分ができる範囲で物事をやり遂げようとします。

そうして徐々に実績や信頼を獲得し、自分だけでなく、同じような意識を持つ人と繋がる準備を進めていくのです。

ただ水瓶座・水星は、苦手なことや自分を害することに関しては排他的であったり、無関心で、ポーカーフェイスを決め込んでしまうこともあるでしょう。

そのため気難しい、自己中心的、協調性が無いと思われてしまうと、水瓶座の良さが損なわれてしまいます。

「誰かがやってやればいい」を地で生きてしまうよりも、自分のスタンスにワンクッションを置いて、言葉足らずを補いましょう。

抽象的なことや難しい哲学を語るよりも、相手の言葉や状況を汲み取ってコミュニケーションを取ることの方が大事な時もあるはずです。

水瓶座の真反対の星座は、獅子座で、自己表現力だけでなく、「相手を肯定する力」を強く持ちます。

それは太陽からの強い生命エネルギーのお陰です。

太陽はどのようなものに対しても、分け隔てなく力を与えますよね?

水瓶座は、山羊座までに築かれた枠組みを打ち砕こうとする性質があるため、どうしても排他的になり、批判的であったり、攻撃的になったりします。

そういった面を見せないように、無関心を装うこともありますが、時には「相容れない人」をも照らす器の大きさを意識することも大事ではないでしょうか?

水星 × 魚座

魚座は「嘘が無いこと」や「癒しや安心感」が特徴であり、強みの星座です。

魚座に水星がある時、思考や心が、目に見えない事柄とリンクし、常に保っている意識が緩み、新しい発見や閃きが得やすくなります。

魚座・水星は、「正直」であることが自然体で、その在り方が考え方や伝え方に反映され、信頼されるでしょう。

ただその正直さは、時に独特で、個性的に見られることがあるかもしれません。

魚座のルーラーは海王星で、目に見えない領域からのアイディアや感性を与える天体です。

コミュニケーションにおいて、柔軟性や客観性は時に人を和ませ、癒します。

その点魚座・水星は、相手の心を見透かす以上の、大きな真心と包容力を感じさせる振る舞いをし、またそれが自然に感じてもらえるでしょう。

魚座は「超越的な融合」という普段接することがない境地を象徴します。

それは非現実的な側面が強いながらも、多くの人が「心の底で求めている拠り所」のような、感情の極みのような境地です。

極論を言ってしまうと、私たちは肉体を持って生きている身ですから、私たちの人生の醍醐味は、物質世界を大いに楽しむことにあります。


ですが時として、魂や精神世界へと繋がることに時間と意識を向けることで、物質への執着と、物質からの圧力から解放されるのです。

そのことを魚座は理解し、大切に思っている星座と言えるでしょう。

ただ魚座は、感覚的になり過ぎることで、支離滅裂になったり、「理路整然」とは真逆の理論を持ち出すことがあるため、乙女座からアドバイスをもらいましょう!

乙女座は、事実に基づいたデータや整理整頓が得意な星座で、魚座・水星に建設的な会話や思考、そして自分と相手を繋ぐコミュニケーションの極意を教えてくれます。

魚座・水星が、インスピレーションや閃きに振り回されないためには、真逆の乙女座を見習うことをおススメします!

水星の影響力

テクニカルなことは抜きにして、ネイタルチャートの要素が起こったり、水星が逆行する時、水星の影響力を強く感じられる、と覚えておいてください。

私たちは「近いものほど分からない」という現象に出くわす理由は、「習慣化」や「当たり前」、「経験していない」などの要因が挙げられます。

私たちにとって水星は、既に体験した期間である場合が多いですし、知性や習慣などで慣れてしまっていることが「無意識」の力を強めています。

ですが占星術を使うことで、あなたの10天体の影響は、時折分かりやすいメッセージやサインを送ってくれていることに気づくことができます。


目に見えない影響ほど、私たちは素通りしてしまいがち。

ですが自分のホロスコープの要素を知っていることで、予防や予言はできなくても、自分に必要な「心構え」を持つことはできます!


特に水星の逆行期間は、「気にしなければならない」という概念に脅かされるよりも、「いつもよりも水星の影響力を強く感じられる」と捉えた方が健全です。

日常生活の中で毎分、毎秒占星術のことを考えるのは不可能ですから、天体の影響力を知りながらも、「現実を味わう楽しさ」や「振り返ることの大切さ」に意識を向けてくださいね!

水星が支配する星座に、他の天体はある?

少しテクニカルなことになりますが、今のうちにと他の天体の絡みを覚えておくと、後でホロスコープを読む解きにラクになります。

水星のナチュラルサインは双子座乙女座でしたね。

あなたのホロスコープでは、双子座と乙女座に天体は入っているでしょうか?


12星座と10天体は支配関係・管理関係にあるので、天体が支配する星座に天体が入ることで、天体同士の絡みや繋がりが分かります。

また風の時代が始まってから、風星座である双子座に注目したり、双子座にある天体とアスペクトを取っている天体に注目するのも良いかもしれません。

ホロスコープを読む時、また星座や天体について覚える時は、星座と天体をセットで考えていきましょう!

天体同士の絡みは、別の講座で解説していきますので、今は双子座と乙女座に天体があるかどうかだけをチェックしてくださいね!

チャートルーラーとしての水星

まずホロスコープで重要視されるのは、① 星座、② 天体、③ ハウスです。

ハウスについては天体別の解説後に解説していきますが、今回は水星の解説ですので、チャートルーラーとしての水星について少し触れておきますね。

チャートルーラーとは、アセンダントの星座の支配星のことを指します。

アセンダントとは、「東の地平線」で、星が上昇していく地点です。

ホロスコープでは、アセンダントが生まれ持った性格や性質を表すため、重要視されます。

そのアセンダントに位置する星座の支配星が、チャートルーラーとなり、ホロスコープで影響力の強い天体と考えられるのです。

以下に、チャートルーラーの一覧を挙げておきますね。

  • アセンダントが牡羊座:チャートルーラーは、火星
  • アセンダントが牡牛座:チャートルーラーは、金星
  • アセンダントが双子座:チャートルーラーは、水星
  • アセンダントが蟹座:チャートルーラーは、月
  • アセンダントが獅子座:チャートルーラーは、太陽
  • アセンダントが乙女座:チャートルーラーは、水星
  • アセンダントが天秤座:チャートルーラーは、金星
  • アセンダントが蠍座:チャートルーラーは、冥王星と火星
  • アセンダントが射手座:チャートルーラーは、木星
  • アセンダントが山羊座:チャートルーラーは、土星
  • アセンダントが水瓶座:チャートルーラーは、天王星
  • アセンダントが魚座:チャートルーラーは、海王星 (と木星)

水星が支配する双子座と乙女座がアセンダントにある場合、あなたのチャートルーラーは水星になります。

意外と意識をしていない!ということもありますので、是非チェックしておいてくださいね!

水星とハウス

ハウスについての解説は、ハウス別の講座で行いますが、軽く水星が入るハウスについても触れておきます。

10天体すべては、あなたの心・魂・意識の要素です。

ハウスは、あなたの人生や時間の流れ、成長段階のテーマを表します。

水星が入るハウスに着目することで「知性」や「コミュニケーション能力」、「学びの方向性」を知ることができるでしょう。

水星と金星は、太陽に力を供給する天体ですから、水星と金星が位置するハウスは、星座と並んで重要になります。

水星の年齢領域である、8~15歳の頃は永遠ではありません。

ですがその頃に出会った出来事を振り返り、現在でも影響している経験はありませんか?

小さなことでも、数日間の経験でも、インパクトのある事柄は、密かにあなたの人生に影響を与えるものです。

ハウスのテーマと絡めることで、人生における学びや人との関係性において、あなたにとって大切なことを教えてくれます。

水星が位置する星座の度数

ホロスコープは12分割して、12つの星座とハウスが配分されているということは、月の講座でお伝えしましたね。

また360度の円を12分割し、それぞれの星座には更に30度の部屋があり、あなたの水星が位置する度数によって、「あなたの水星」の特徴が分かります。

ちなみに1つの星座の度数は、0度~29.99度の間で、30度は次の星座の0度となります。

また1つの星座は、1~9度、10~19度、20~29度の3つの区分けで考えられます。


違う考え方として、5度毎にグループ分けをして、更に細分化する解説もあります。

物事は細分化することで、より深く、また明確に特徴を掴むことができますが、最初のうちは3グループに分けるところから始めてみましょう!

サビアンシンボル

サビアンシンボルとは、星座の度数の1つひとつに、意味やメッセージがあるというものです。


サビアンシンボルについては、また後の講座で解説していきますが、あなたの水星が位置する星座の度数をまずチェックしてください。

そして、水星の度数に+1度足したサビアンシンボルのメッセージを読んだり、その度数のサビアンシンボルの解説の中からビビッと来た言葉や表現を選びましょう。


サビアンシンボルに限らず、天体が位置する度数の前後1度、合計3度を合わせて見ると「流れ」が掴みやすくなります。

サビアンシンボルは、度数自体に関するメッセージですから、あなたの水星と、水星が位置する星座とハウスと絡めると、より多くの情報や閃きが沸いて来るはずです。

とはいえ、現代占星術ではホロスコープリーディングの際に活用されますから、10天体のサビアンシンボルだけでもチェックしておいてくださいね!

水星は、太陽を輝かせるための気づきを与えてくれる!

水星を「身近な天体」と捉えている人は少ないかもしれません。

ですが占星術において、水星は10天体の中で最も意識的に取り組むことができる天体です。

今回の講座の締めくくりに、1つ問いかけをさせてください。


「あなたの思考は、本当にあなたのオリジナルですか?」


この問いは、私たちがあらゆる概念や環境から影響を受け、自分の本来の願望や考え、感情を左右されていることに由来します。


あなたがご自分の水星力を知る時、あなたは太陽を輝かせるための気づきを得ることができるはずです!

それは単に、水星がどの星座やハウスにあるか、ということではありません。

あなたがこれまでの人生にあった、「謎」や「秘密」に対峙し、言語化することで、あなたの思考と感情は本来の輝きを取り戻します。

なぜなら水星は、思考の奥にある、「あなただけのオリジナルの創造性」に繋がっているからです。

それは太陽の輝きという、あなたの魂の意識と表現できるでしょう。

日常的で、些細なことに影響を持つ水星を丁寧に見ていくことで、あなたの水星力は高まり、その他の天体との関わりも見えて来るはず。

今回は水星について解説させていただきましたが、このまま残りの8天体も深く知っていきましょう!

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

次の天体別・金星の講座でお会いしましょう!

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