私たちは、魅力的で素敵な人を「オーラがある」とか、元気で快活な人を「エネルギッシュだ」と表現したりします。
人間は目に見えない何かを感じ取っているからこその表現ですね。
同じように、プラーナも見えないけれど存在するものの一つです。
プラーナとは?
プラーナは、古代インドのサンスクリット語で普遍を意味する「プラ」と動きを意味する「アン」から派生した言葉です。
宇宙のエネルギーを表しており、インド哲学における重要な概念です。
人間や動物、植物の他、風や息など生命を持たないものの内にも万物に存在しているとされています。
フランスの生物学者ネサンは、ソマチッドという微小生物が、植物の樹液や人間・他の動物の血液、土の中にも存在すると発見したそうで、ソマチッドとプラーナは同義とする考え方もあります。
プラーナは気の別名
ヨガやアーユルヴェーダにはなじみのない方でも、気と同義だと言われれば、イメージがつくかもしれません。
その他、波動やエネルギー、霊気やエーテルといった言葉にも置き換えることができますし、スター・ウォーズに登場するフォースもプラーナに近いと考えられます。
プラーナは5種類ある
エネルギーであるプラーナの流れと人間の身体の機能や部位とを結び付けて整理すると、プラナ、サマナ、アパナ、ウダナ、ヴィヤナの5種類に定義づけされます。
プラナ
プラナは、脳に存在し、外側から内側、下から上へと流れるエネルギーで他の4種を活性化する役割があります。
身体の機能のうち、呼吸や心臓、神経の働きに関係しています。
精神面では、プラナが滞ると、物事をポジティブに見ることができなくなり、怒りや不安といったネガティブな感情が生じます。
サマナ
サマナは、横隔膜の下、下腹部に存在し、へそを中心にめぐっているエネルギーです。
身体の機能のうち、胃腸や肝臓など消化器官の働きに関係しています。
精神面では、サマナが滞ると、感情表現がうまくできず、人間関係に混乱をひきおこします。
アパナ
アパナは、骨盤に存在し、内側から外側へ流れるエネルギーです。
身体の機能のうち、排泄器官の活動に関係し、女性の場合は、月経や出産にも影響を及ぼします。
精神面では、アパナが滞ると、安定感がなくなり、怠惰になったり、知力が衰えたりします。
ウダナ
ウダナは、のどに存在し、エネルギーの流れを調整したり制御したりします。
身体の機能のうち、筋肉運動や眼や耳といった五感をつかさどる器官、言語能力に関係しています。
精神面では、ウダナが滞ると、記憶力や管理能力が低下します。
ヴィヤナ
ヴィヤナは、心臓と肺に存在し、身体の中心から末端まで循環するエネルギーです。
身体の機能のうち、循環器や関節の働きに関係し、身体のバランスに影響を及ぼします。
精神面では、ヴィヤナが滞ると、バランスを崩し、思考力が散漫になります。
プラーナヤーマとは
ヤーマは抑制を意味します。
プラーナヤーマは、一般的に呼吸法と称され、効率的にプラーナを取り入れる方法です。
呼吸は、呼気、吸気、止息の3つのパートから構成されており、プラーナヤーマは身体をめぐる呼吸とエネルギーをコントロールすることです。
また、呼吸は、人間の心とも密接につながっており、怒ったりイライラしている時は、呼吸が浅くなりますが、プラーナヤーマで呼吸を整えることで、心を落ち着けることができます。
プラーナのスピリチュアル意味
プラーナで満たされていると、心身ともに充足し、若々しく快活に生きることができるようになり、充実感を得ることができます。
また、宇宙のエネルギーとつながりやすくなることで、幸運を引き寄せ、物事がスムーズになります。
オーラとの関係性
オーラ(Aura)は古代ギリシャ語でそよ風や新鮮な空気を意味し、空気(Air)と同じ語源を持つとされています。
プラーナは東洋、オーラは西洋から生まれた言葉ですが、近しい概念であると考えて良いでしょう。
プラーナが不足するとどうなる?
日本でも古来から病は気からと言われてきましたが、プラーナの不足は、健康を損ない、心と身体双方の病の要因になります。
また、病気にまで至らなくても、良くない生活習慣に陥ったり、負の連鎖にはまってしまうおそれがあります。
プラーナは見える?見る方法
光の粒「プラーナ現象」
プラーナはキラキラした光の粒のように見えます。
晴れの日に、太陽の方を向き、少し眩しさを感じる状態で、ぼんやりと視点を一箇所に留め、瞬きを止めるか回数を少なくします。
しばらくすると、視点の周辺に渦巻や点滅して動く光の粒が視界に入るようになり、それがプラーナです。
一点を凝視してしまうとエネルギーの流れを止めてしまうので、仏像の半眼を思い出し、眉間をギュッとせずにリラックスして眺めてください。
ブルーフィールド内視現象との違い
ブルーフィールド内視現象は、小さな光の点が視界の中で動き回って見える現象で、プラーナと間違われやすいものです。
網膜の前の毛細血管には、血液の成分である白血球や赤血球が栄養や酸素を運ぶために通っているのですが、青空を背景にした時に、この毛細血管を通る白血球が光って見えることにより生じる現象です。
飛蚊症との違い
同じくプラーナと間違われやすい現象として、飛蚊症があります。
飛蚊症は、主に眼の老化により生じるもので、視界に黒っぽい虫のようなものが見えます。
飛蚊症の場合は、眼を動かさなければ糸くずのように止まって見えますので、視野の中で動き回るプラーナとは別のものです。
プラ―ナだけで生きる!不食の世界がある
菜食主義者を示すベジタリアンやヴィーガンという言葉は皆さんもご存知かもしれませんが、プラーナだけで生きるブレサリアンという方々がいます。
彼ら彼女らは、野菜や穀物すら取らず、宇宙のエネルギーで生きることができます。
トイレやキッチンも不要な生活ですので、究極のエコライフとでも呼べるかもしれません。
仙人のように山奥で独りで生活している人ばかりでなく、社会の中で他人とコミュニケーションを円滑にする際にのみ固形物を食べる人もいます。
ブレサリアンは、不食という哲学に基づくライフスタイルを選択する前に心身共に長い間をかけて準備しています。
ダイエットを目的として不食を選ぶことは危険ですので気をつけてくださいね。
プラーナの取り込み方
プラーナの取り込み方の1つ目は、何といっても呼吸です。普通に呼吸をしても取り込むことはできますが、意識して深呼吸を心掛けましょう。
2つ目は、夜更かしせずに早めに就寝することです。日中に蓄えたプラーナは夜間に活発に体内へ吸収されます。
3つ目は、瞑想です。朝、太陽の光を浴びつつ、新鮮なプラーナを取り込むイメージを持ってリラックスして取り組むと更に良いでしょう。
4つ目は、自然との触れあいです。自然は宇宙と調和しており、プラーナの宝庫です。
プラーナを増やすためには難しいことをする必要はありません。
既に私たちが知っている健康に良いことは、プラーナを増やすことにつながっています。
逆にいうと、プラーナを取り込んでいるので、健康で快活になるのかもしれません。
プラーナ食べ物
プラーナは食事によっても取り込むことができます。
食事をすると元気になりますが、これはエネルギーを取り込んでいるためです。
新鮮な野菜や果物、旬の食材はプラーナを多く含んでいます。
逆に、冷凍食品やインスタント食品、添加物や農薬を含む食べ物には、プラーナは含まれていません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
スピリチュアルでもプラーナという単語は認識されていますが、非常に奥が深いものだとわかりました。
積極的にプラーナを取り込んでさらに輝く人生にしてみてくださいね。
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