風の時代を旅するタロット小説 第Ⅱ話・女教皇~静寂の中で

<風の時代を旅する~フールズジャーニー>

風の時代を自由に旅する愚者。

愚者の旅になぞらえ、主人公である<愚者>と共に、日本縦断の旅に出ましょう。

風の時代を生き抜くすべをタロットカード22枚の物語で読み解く旅へ。

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第Ⅱ話・女教皇~静寂の中で

「うーん、そろそろ起きなきゃ」

大きな伸びをして、ベッドから身体を起こした。バイクでの旅は少々体に堪える歳なのかもしれない。

昨日は朝が早かったため、今日はホテルをレイトチェックアウトにして遅めの朝食をとったら次なる目的地へと向かうことにする。世界的にも有名なあの場所だ。

「昨日のあの青年はきっと素晴らしい画家になるだろうなぁ」とぼんやり彼の描いた朝焼けの空を思い出しながら、髪をとかす。

「あの若さとエネルギー、そしてどこから来るのか分からない自信……。うらやましいわ」と鏡を覗き込みながら、歳を重ねた自分の表情をまじまじと眺める。

「あー、私一気に老け込んだわね」と、これまでなりふり構わず仕事に打ち込んできた自分にちょっとハッとした。

「第二の人生、もう一度女を磨いて出直しますか」そう自分に言い聞かせながら、朝パックなどしてみたり……。

朝食を済ませ、11時過ぎには青森を発つ。ウィンタースポーツで有名な八幡平を抜け、盛岡、花巻と岩手県を縦断し、順調に行けば目的地の平泉までは約3時間半。

しかし、盛岡と言えば盛岡冷麺、花巻と言えば温泉!? 自由気ままな女一人旅の心をくすぐるスポットが盛沢山。

案の定、盛岡では寺町通りや盛岡八幡宮を堪能して、花巻では鄙びた温泉宿で一泊してしまった。

夜の東北自動車道を爽快にバイクを走らせ、早朝に平泉に入り、岩手県最大のパワースポットともいわれる中尊寺に着いた。

駐車場に愛車のLeo(レオ)を残し、徒歩で境内に入る。

空気が凛と澄みきっている。4月とはいえ朝の空気は頬をさすような厳しさも含んでいた。

「この身が引き締まる感じが好き」そう言ってカメラをさっと取り出し、朝靄煙るその空気感をカメラに収めた。

世界遺産 霧の中尊寺

ずらりと左右に大木が並ぶ荘厳な雰囲気の参道は、本堂・金色堂へ続く月見坂と呼ばれる名所だ。神殿へと続く柱のようにも見えた。

中尊寺と言えば、歴史の教科書に載っていた「中尊寺金色堂」しか知らなかったが、この参道は神聖な空気を漂わせている。

「この先には大きな悟りがあるのでは?」私の直感がそう言っているように聞こえる。

静寂さの中で、深い深呼吸をするとこれまで胸につかえていたものがスーッと消えていくような感覚になった。

「さて、見どころはどこかしら?」

境内案内のパンフレットを見ると中尊寺を体験という文字が目に入った。

仏道修行や写経の体験もあった。

なかでも、そのパンフレットにある、「坐禅」という文字に目が留まった。

日常的な悩みや欲、迷いから一度離れて心を落ち着かせ、自分自身を見直すことが坐禅の大きな目的だと書かれている。

「今の私に必要なことかも……。女僧侶にでもなった気分で、今までの自分、そしてこれからの自分を見直してみようかしら? 坐禅の後はお抹茶をいただいてリフレッシュしよう」

迷うことなく足は中尊寺本堂へと向かっていた。

静かで穏やかな心ですべてを受け入れるんだ。そう心に誓って。

女教皇のカードの意味

女教皇またの名前を女司祭という大アルカナ2番目のカードは、歴史上では実際には実在しない存在です。深い洞察力で物事を冷静に判断し、潜在意識の守り手だと言われています。

物事のより奥深い領域に目を向け、静かに見つめることを促すカードです。

正位置鋭い洞察力、直感、冷静さ、神秘的な女性
逆位置思慮分別に欠ける行動、ヒステリック、精神不安定

タロット解釈のための数秘術

数秘術「2」は、調和を示す数字。世の中の対になるものすべてを象徴するこの数字は、光と闇、男性性と女性性など二項対立も意味します。

協調性、受容的、穏やかさ、理解などを示すナンバーです。この数字を誕生数に持つ人は、豊かな感受性を備えていると言われています。

文:真龍人(マリユドゥ)
校正、協力:miki_yaima (from石垣島)

パワースポットのご紹介

パワースポットの宝庫とも言われている岩手。

今回の小説の舞台でもある中尊寺は、1124年(天治元年)創建当初の姿を今に伝える唯一の建造物として国宝に指定されています。

最強の護符を授かれる「国指定史跡 達谷窟毘沙門堂」も見逃せない!

達谷窟毘沙門堂

毘沙門天をまつったお堂で、まるで岩・崖と一体化しているかのように建てられています。

出典 : iwayabetto.com

まるで自然と一体化しているかのような、フォトジェニックな場所が岩手には沢山あるので、足を運んでみてください。

マリュたんからの一言

知性を示す女教皇の第Ⅱ話でした。舞台は奥州藤原氏の栄華を極めた平泉・中尊寺。中尊寺は2011年6月世界文化遺産に登録されました。

なかでもとりわけ有名な中尊寺金色堂は、金箔を施したその内装が極楽浄土を表しているそうです。

男性には負けまいと常に上を目指し、社会の荒波にもまれてきた愚者は、平泉のこの地でどうやら静寂を取り戻したようですね。

精神を鍛えるという印象がある坐禅にも挑戦してみたいと思いませんか? あなたにとっての平穏の地とはどんな場所でしょうか?

次回もお楽しみに☆彡

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